阪神が総力戦を視野に、球宴前最後の9連戦に臨むことになった。現在、2軍で調整を続ける久保田智之投手(28)、ジェフ・ウィリアムス投手(37)、矢野輝弘捕手(40)の3選手が、14日からの9連戦中に1軍復帰予定。巻き返しを狙う後半戦に向けて、チームの立て直しを図ることになった。

 先陣を切るのは、今季、右肩痛で苦しんだ久保田だ。5月には腰痛にも悩まされるなど、1軍復帰までの道のりが険しかった右腕だが、いよいよ14日から1軍に合流予定。16日の中日3戦目(甲子園)での先発が予想される。山口投手コーチは「(岩田の登録抹消は)新しい投手を使うために1回(登板を)飛ばしたと考えてもらっていい」と説明。波に乗りきれない先発陣にとっては、いい刺激となりそうだ。

 それに続くのが、ウィリアムス、矢野のベテラン2人だ。両選手とも14日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(鳴尾浜)に出場予定。状態次第では、早ければ15日にも1軍合流する可能性がある。右ひじ痛に悩まされ、ここまで慎重にリハビリを続けてきた矢野の起用法について、真弓監督は「今の状況ではどんどん使える訳じゃない。狩野と併用も?

 そうだね」とあらゆる選択肢を熟考。この9連戦で最高の反攻体制を整える構えだ。

 チームは10日からの巨人3連戦(甲子園)で2敗1分と負け越し、自力優勝の可能性が消滅。クライマックスシリーズ出場も3位中日と11ゲーム差の危機に直面している。これ以上の後退は許されない。奇跡の反攻へ。総力戦でこの9連戦にのぞむ。

 [2009年7月14日11時55分

 紙面から]ソーシャルブックマーク