日本ハムのダルビッシュ有投手(23)が23日、22日の「プロ選抜対大学日本代表」で走塁ミスを犯した中田翔内野手(20)へ、強烈なカツを入れた。

 この日は札幌市内で日本ハム本社イベントに参加。「今に始まったことじゃない。ファームでどんだけ打っても、そういうところがちゃんとできていない」と厳しい言葉を並べた。

 成長してほしいからこそ、言葉にも熱がこもった。左中間を破りながら、打球の行方を見ずに一塁でストップ。続く銀仁朗の右前打では二塁を回り1度ストップしたが、手を回す三塁コーチャーを見て再び走りだし、タッチアウトとなっていた。だが怒っているのは、1つのプレーに対してではない。精神面で成長を感じ取ることができ出来なかったからだ。「(姿勢が)変わらないから結果が出ない。全力疾走だとか、ベンチで声を出すだとか、アップのときに最初に出てくるだとか」とバッサリ。

 期待の裏返しでもある。この日、札幌市内で講演を行った梨田監督も、前日の中田のミスに「あれはイカンやろ」としかったが、「(来季)中田翔とか陽仲寿とかが出てこないといけない」とキープレーヤーに挙げた。大切な戦力だからこその愛のムチ。ダルビッシュは「(基本が大切という)そういうのがわかれば、結果が出るんじゃないですか」と話した。後輩を思うがゆえの叱咤(しった)激励。来季3年目を迎える怪物の心に、届くのだろうか。【本間翼】

 [2009年11月24日9時7分

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