日本プロ野球組織(NPB)の加藤良三コミッショナー(68)が日米首脳会談のため、渡米することが28日、分かった。来年1月4日に出発し、現地時間5日に米ミルウォーキーで、大リーグのバド・セリグコミッショナーと会談。翌6日にはニューヨークで同ボブ・デュパイ最高執行責任者(COO)とも面談する予定。日米の関係強化に向けて話し合う。

 目的は大リーグのワールドシリーズ覇者の出場を含めた「クラブワールドチャンピオンシップ」創設への下地づくりだ。加藤コミッショナーは「究極の目標はクラブワールドチャンピオンシップ(の開催)」と公言するだけに、日米の関係強化は必須。今後、会談の機会を増やしていきたい考えを持っている。

 会談でどこまで具体案を提示できるか未定だが「アジアシリーズも4カ国にとどまる必要はない。オーストラリアや、フィリピンなどの東南アジアも野球をやっているわけですから。1歩ずつでも半歩ずつでも前進が大事だ」と説明。韓国や台湾リーグを含めたアジアシリーズを拡大し、大リーグを巻き込んで各国のリーグ優勝チームが出場する世界一決定戦開催を提案するとみられる。

 この日、都内の事務局で行われた仕事納めでは「今年はプロ野球界にとってはラッキーな1年だった。来年からは、2013年WBCに向けた日本野球の成長が大事だ」とあいさつ。WBC3連覇に向けて動きだす決意も示した。来年は日米野球の開催も検討されており、アジアシリーズとの合体が実現すれば、一気に夢プランが現実味を帯びてくる。

 [2009年12月29日8時51分

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