ソフトバンク多村仁志外野手(32)が20日、今季“1号”を放った。紅白戦の第3打席。カウント0-1から甲藤が投じた外角高めの直球を、右翼席へ運んだ。「うまく打てた。あっち(右翼)で入ったからね。そこまで強く振ってないから逆に飛んだのかも」。土曜日ということもあり、詰めかけた2万2000人の大観衆を、多村らしい豪快な放物線で沸かせた。

 この日も1、2打席目と3打席目で違うバットを使った。今季の“相棒”探しで、すでに3試合の紅白戦で4本のバットを使用して感触を確かめている。今季は日本球界最重量の960グラム前後のバットを使う予定だが、グリップだけを細めにしたものや34インチ、34・5インチと長さの違うものを試している。「まだまだ調整できる時期だから」。細部にこだわり抜く多村が、今季こそ暴れまくるはずだ。

 [2010年2月21日11時50分

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