<広島3-1ロッテ>◇6日◇マツダスタジアム

 広島の新外国人ジオ投手(32=ドジャース3A、アルバラードから表記変更)が開幕ローテーション入りを確定させた。先発し小気味良い投球で4回を散発2安打に封じて、無失点に抑えた。

 微妙に動く速球が抜群の威力を発揮した。初回。荻野貴を二邪飛に仕留め、金泰均を二飛に料理した。140キロ前後の球でバットの芯を外すのが特長。2、3回はいずれも9球で片づけた。「球数を抑えて、テンポ良く、試合を作っていくことを心掛けたよ。打者の反応は見ていない。ミットをめがけて投げるだけだからね」。本拠地デビューのマウンドで、1度も得点圏への走者を許さなかった。

 2日の中日戦(ナゴヤドーム)では2回を0封だった。オープン戦は無傷の6イニング無失点。野村監督が「テンポも良くて四球もないし、スイングさせても(バットの)芯を外す。(開幕ローテに)入ってくる可能性は高い」と言えば、大野ヘッド兼投手コーチも「球のキレがあるからタイミングも取りづらい。開幕ローテに入ることを前提にしてとっている投手だから」と評価する。順調なら26日からの開幕中日3連戦での先発も有力視される。

 「焼き肉パワー」が好投の源だ。日本食もOK。なかでも、大好物は肉を細かく切った日本の焼き肉だ。自ら店を予約し、食べに出掛けることもある。栄養を蓄えて、マウンドでは打者を料理。「自分のできることをやるだけさ。与えられたポジションをこなせばいい」。ポスト・ルイスの最右翼が、幻惑投法で戦闘態勢を整える。【酒井俊作】

 [2010年3月7日12時47分

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