<阪神7-1中日>◇23日◇甲子園
天然芝のグラウンドで輝いた。阪神先発ケーシー・フォッサム(32=カブス3A)が2度目の登板で初勝利を手にした。「メジャー初勝利は今でも忘れられない。(リリーフの)渡辺くんが(ウイニングボールを)くれたことも忘れないと思う」。異国の地で手にした初勝利。4月23日が人生の1ページに刻まれた。
半袖の左腕がピンチを迎えたのは3回だった。先制を許し、なおも2死満塁で和田を迎えた。カウント2-2から、最後は122キロのスライダーでバットを振らせた。冷気が立ちこめるグラウンドで1人汗だくな男が、短い左袖で汗をぬぐった。
5回、荒木に対して投げたスライダーは、ストライクゾーンから曲がって右太ももに直撃。それでも、バットを振らせるほどの威力だった。ボール球が先行し4四球を与え97球を要しながら、3安打1失点に抑えた。前回登板の15日巨人戦(東京ドーム)では6回3安打無失点も白星を逃した。「今度は初ヒットを打って、もらいたいね」。ウイニングボールを手にした静かな助っ人が、照れながらジョークを飛ばした。
メジャーの舞台を1度は蹴った男だ。17歳のとき、ダイヤモンドバックスから7巡目で指名を受けた。だが「学校に行って、しっかり教育を受けたいと思っていた」と農学が盛んなテキサスA&M大学に進学した。専攻したのは「ターフマネジメント」。天然芝球場が主流のアメリカで、芝の管理や育成を学んだ。「そのときでも、野球が一番だった」。文武両道で、4年後にはドラフト1巡目指名を勝ちとった。40個の白星も積み上げた。海を越えても活躍の場は、緑色が映えるグラウンドだった。【鎌田真一郎】
[2010年4月24日12時10分
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