日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が26日、ニュー猛虎打線を警戒した。この日から、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷での“分離調整”がスタート。29日阪神戦(札幌ドーム)の先発登板が濃厚で、阪神について「(例年に比べ)打線はいいんじゃないですか」と印象を口にした。

 昨季まで虎キラーぶりを存分に発揮している。06年に完封するなど過去5戦4勝の負けなしで、通算防御率は1・58。被打率(安打数÷打数)も1割3分5厘と抜群で、猛虎打線を完全に手玉に取ってきたが、今季は城島、マートンら打線の核となる新戦力が加入。オープン戦での対戦もなかっただけに、警戒心を強めていた。

 この日はブルペンで、尾崎捕手を相手に67球を投じた。途中から2軍調整中の坪井が打席に入る中、2種類のフォークボール、改良中のチェンジアップ、シンカーなど多彩な変化球も多く交ぜた。時折、首をかしげる場面もあったが「周りの人がいい球だと言ってくれたし、いつもブルペンでは悪いんで気にしてません」と話した。

 北陸シリーズで登板機会のない武田勝とともにチーム帯同が免除され、鎌ケ谷での調整は27日まで行う予定だ。味方打線の援護がなく1日西武戦以来、ここ3試合で勝ち星から遠ざかるが、プロ入団時の初心に戻れる鎌ケ谷で嫌な流れをリセット。中7日で満を持しての虎狩りへ、準備を進めていく。【村上秀明】

 [2010年5月27日11時16分

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