<中日2-5横浜>◇24日◇ナゴヤドーム

 お前が打つならオレも打つ!

 中日の堂上兄弟がそろって打点をたたき出した。「7番二塁」で先発出場した堂上直倫内野手(21)が5回に中越えタイムリーを放つと、7回には代打出場の堂上剛裕外野手(25)も今季初打点となる中前適時打をマークした。兄弟の1試合同時打点は89年の仁村兄弟(中日)以来だった。

 先に得点を運んだのは弟だ。5回、無死一塁から横浜ランドルフの高め直球を見逃さなかった。打球は低い弾道で中堅フェンスにドスン。一塁走者の野本が一気に本塁へ生還した。「思い切っていきました」。フルスイングで4試合ぶりの打点を記録した堂上直は、照れくさそうに笑った。

 アニキが黙って見ているわけにはいかない。7回。1死一、二塁のチャンスで代打出場すると、高めに浮いた初球フォークを一撃で仕留めた。堂上剛は「もう『もう兄弟で』ってことは忘れていました。低めを捨てて、高めを思い切っていこうと思ったのが良い結果につながった」。この日、チームの得点は兄弟による2点のみ。ナゴヤドームでの兄弟出場は初、8回表からは兄がそのまま右翼に入り、二塁の弟と初めて同時に守備についた。最下位横浜に痛い1敗となったが、目の前にあるチャンスに食らいつく堂上ブラザーズの存在が、チームを活性化させている。【桝井聡】

 [2010年6月25日10時53分

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