<横浜6-3阪神>◇14日◇横浜

 横浜清水直行投手(34)が苦しみながら10勝目を挙げた。途中、32分間の降雨中断も挟みながら、ブルペンで肩をつくり直し、中断後の3回のマウンドには初回のつもりで上った。6回まで、毎回得点圏に走者を出しながら、3失点で切り抜ける粘りの投球で勝利につなげた。

 決して、納得のいく投球ではなかった。「こんなものなのかな。僕のピッチングって。ピンチで粘って。それでも野手のみんなが点を取ってくれて…」。反省ばかりが口をついた。喜びよりも、自分も見つめ直す勝利になった。

 それでも、工藤、下柳、石井一に続く現役4人目の両リーグ10勝は経験の証し。「セントラルに来て、年間戦う厳しさを感じたし、見えないものが見えてきた。26回先発してきて、勉強になった」。現在10勝11敗。貴重な勉強の場は、最後までおろそかにはしない。

 [2010年9月15日7時33分

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