<ロッテ3-2オリックス>◇29日◇千葉マリン

 オリックス後藤光尊内野手(32)がフリーエージェント(FA)権を行使し、国内他球団への移籍を視野に入れていることが29日、分かった。プロ9年目の今年8月に初取得したFA権について、最終戦を翌日に控えたこの日「使ってみたいと思う。オリックスでできるのに越したことはないが、いろいろ話も聞いてみたい」と明言した。

 今季は岡田監督から3番二塁で固定され、チーム最多142試合に出場。今月16日には阪急時代の1955年(昭30)にバルボンが記録した球団の二塁手シーズン最多安打(163)を55年ぶりに更新し、自己最高の173安打を放った。打率2割9分5厘、16本塁打の打力と安定感ある守備でチームを支えた。

 02年に入団し、オリックス一筋。残留を基本線としつつも、権利行使で選手として可能性を広げたい思いもあり、気持ちは揺れている。すでに後藤と話し合いを持った村山球団本部長は「必要な選手。残ってもらいたい」と、来季構想に入っている正二塁手の引き留めに必死だ。仮にFA移籍となれば30日ロッテ戦がオリックスでのラストゲームとなる。

 経験豊富な左の強打者として評価は高く、FA宣言した場合は、複数球団が調査に乗り出す可能性がある。

 [2010年9月30日11時32分

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