ロッテ金泰均内野手(28)がキャンプ前半での柵越えを封印した。5日、本格的なフリー打撃が始まり、32スイング中、わずか3発に終わったが「当たりは気にしていない」と平然とした表情だった。

 来日1年目の昨季、第1クール3日目に48スイング中22球をスタンドにたたき込み、度肝を抜いた。今季は第2クールで3発。「飛距離を気にする段階ではない。キャンプは始まったばかり。無理に引っ張り、本塁打を狙うとバランスを崩す。フルスイングしているが、無駄な力が入っていない」と受け流す。

 昨季は自分をアピールするため、練習から常に本塁打を狙い、シーズン前半でスタミナ切れした。教訓を胸に、はやる気持ちを抑える姿に、西村徳文監督(51)も「慣れもある。去年と表情が違う」と成長を認めた。

 オリックスに朴賛浩、楽天に金炳賢が加入した。金は「朴先輩は英雄。対戦できるだけで楽しみ。金さんは昔は最高の抑えだった」と先輩をたたえながらも、表情からは2年目の手応えが伝わってきた。

 [2011年2月6日8時47分

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