ヤクルト由規投手(21)が17日、サムスンとの練習試合に今季初先発し、新球ツーシームはホロ苦デビューだった。2回1死二塁、右打者の内角を狙ったツーシームが、すっぽ抜けて死球になった。2回2安打3四死球1失点。全48球のうち、新球を積極的に投じたが、高めに浮くシーンもあった。「まだ思ったようにコントロールできていない」と反省した。

 それでも、目指すべき方向性に狂いはない。直球はすでに今季球界最速の154キロをマーク。ツーシームで内角を突き、宝刀スライダーを生かす。「インコースを攻めるという意識は見せられた」と収穫を感じている。昨季は内角攻めが少なかったことを反省点に挙げる。抜群の球威に、微妙な変化が加われば威力は絶大。荒木チーフ兼投手コーチは「ストライクゾーンにいけば、バッターにとっては脅威」と完成を待ち望んだ。

 今後は中5~6日で実戦登板する予定で、「佑VS由規」が実現する可能性が高まった。順当ならオープン戦は3月2日の日本ハム戦(札幌ドーム)に先発する見込み。日本ハム斎藤にとっては本拠地デビュー戦で、投げ合う可能性は十分。新球ツーシームで絶好調の同期生中田の内角を突くか。「実戦で使っていきたい」と、開幕までに精度を上げていく。【前田祐輔】

 [2011年2月18日9時12分

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