<日本ハム5-2ソフトバンク>◇14日◇札幌ドーム

 パワーと執念がシンクロした。日本ハム中田翔内野手(22)が、テーピングでグルグル巻きの両腕で文句なしの飛距離を描いた。1点を追う6回無死一、三塁。佑ちゃんが降板直後、札幌ドームの失望ムードを一掃した。「見てもらえば分かると思いますが、みんなが気合が入っていた」。今季2敗と苦手の摂津攻略の風穴をあけた。7回にも中前適時打で2打点。67打点で再びリーグ首位に立つ完璧な働きだ。

 最近、両上腕は白いテーピングを装着。周囲によれば、リストバンドの感触よりも良く、力感が増す感じがあるからだという。さらに武装した剛腕からの押し込みで、主導権を奪い去った。前回、7月の敵地3連戦は3連敗。今3連戦初戦の12日にも決勝犠飛。「1つ1つ大切に…。追い付け、追い越せでいきたい」。主砲の自覚で2勝1敗とカード勝ち越しに成功。中田が勝負の夏本番に、本気だ。