育成から昇格したばかりの横浜国吉佑樹投手(19)が、19日からの阪神戦で初先発することが濃厚になった。7月29日に支配下登録されたばかりの右腕は、195センチの長身から繰り出す150キロ超の速球が最大の武器。カーブ、スライダー、フォークの制球もよく、2軍戦で登板したここ3試合は、全て6回以上投げ、20イニングで2失点と安定した投球を見せた。4日に1軍練習に参加した際にブルペン投球を見守った尾花監督も「直球だけじゃなく、変化球もよくなっている」と、その成長を高く評価した。

 現在登録抹消中の大家は21日に再登録が可能となるが、阪神との相性(昨季防御率6・43)を考慮され、伸び盛りの19歳を抜てきした形だ。この日横浜スタジアムでの指名練習を見守った指揮官も「使ってみたいという頑張りをしている」と起用を示唆。今日16日からのヤクルト、阪神との上位対決に向け、復調傾向の先発陣のカンフル剤としての期待もかかる。

 入団1年目の昨季は肩の故障に苦しんだ国吉。米国人の祖父を持つ甘いマスクの「ハマの佑ちゃん」に、虎狩りのマウンドを託すことになりそうだ。【佐竹実】

 ◆国吉佑樹(くによし・ゆうき)1991年(平3)9月24日、大阪生まれ。熊本・秀岳館から09年育成ドラフト1位で入団。今季は2軍で8試合に登板し、防御率1・69。右投げ右打ちで背番号は65。