10年ぶりの優勝を目指すヤクルトが、セ・リーグを制した際には本拠地神宮で日本シリーズを戦える見通しになった。今季は東日本大震災の影響で開幕が遅れ、大学、高校の日本一を決める明治神宮大会と、日本シリーズが同じ11月12日に開幕する日程になっていた。打開策として、日本学生野球協会が、明治神宮大会の開幕を遅らせる検討に入ることが5日、分かった。

 ヤクルトは2位に3ゲーム差の首位。仮に優勝を逃しても、クライマックスシリーズを制せば日本シリーズに進出する。同協会は週明けにも詳細を詰める見込みだが、明治神宮大会を11月21日からの週の5日間に変更する可能性が高い。

 70年に始まった同大会が、開幕前に日程を遅らせば史上初となる。4月には節電のため神宮でナイターができなくなり、東京6大学連盟、東都大学連盟がリーグ戦日程を変更してヤクルトのデーゲーム開催に協力した。神宮はプロより先に大学野球が使用してきた歴史的背景があるが、今回も再びプロアマ一体になって、協力態勢を敷く。

 ヤクルトは今日6日から横浜3連戦に臨む。シーズンは残り38試合。球場問題がクリアになれば、あとは優勝を目指し、戦いに集中していくことになる。