虎のミスターになるぞ~。阪神新井貴浩内野手(34)が1日、「記憶に残る打点王」へ決意を新たにした。93打点で初の打点王に輝いた主砲は、プロ野球コンベンションで表彰をされても、なぜか表情は晴れなかった。

 「記録には残ったけど、ファンの皆さんの記憶にはあまり残っていないのかな、と思う。来年は記録にも記憶にも残るシーズンにしたい。記憶に残る一打を積み上げた結果、記録に残っていけばいいね」

 ミスターこと長嶋茂雄は打ってほしい場面で快打を連発し、まさに見る者の記憶に残る選手だった。新井の得点圏打率3割5厘は決して満足な数字ではない。リーグトップの20併殺打も喫し、4番として責任を感じている。

 「こういう賞を取れたのも、ファンの声援とチームメートのバックアップがあったから。感謝しています」。チャンスメーカーのマートン、鳥谷のチーム残留が決定した。4番打者には来季も塁上の掃除屋として期待がかかる。目指すはミスターのようにおいしいところを持っていく打者だ。