ソフトバンクからFA宣言し巨人入りが確実な杉内俊哉投手(31)が10日、逆転残留を狙うソフトバンク球団に対し、あらためて成果報酬型の年俸制度の撤廃を求めた。所用のため福岡ヤフードームを訪れた杉内は再度、主張した。

 「(進路決定の決め手は)条件じゃない。気持ち。自分はいいけど、年俸が2000万~3000万円の選手が交渉の場でいきなり40%以上のダウンを提示される。巨人(との交渉)は楽しかった。趣味の話とかもしたし。満足している。ソフトバンクとの交渉では絶対にしないような話もした」。球団は近日中に行われる交渉で、既に提示した変動制の4年総額16億円からの大幅見直しに加え、変動の幅を低くする予定。今日11日のVパレードでは笠井オーナー代行が直接口説くが、その前に杉内が球団側へ最後通告した形だ。

 杉内が求めているのは成果報酬型の査定制度の撤廃だが、球団としては孫オーナーも含めた総意として導入した制度でもある。杉内だけ特例というわけにはいかず、残留への道は極めて厳しい。「最後は自分が出て話す」と言った。今日のVパレードは、同僚やファンと、ともに喜びを分かち合う最後の場となる。