監督がヘッドコーチからダメ出しを食らった。DeNA中畑清監督(58)が9日、予告している地獄の春季キャンプに備え、横須賀市内の2軍施設でトレーニングを開始。約40分の練習でバテバテとなり、高木豊ヘッドコーチ(53)から、「あれじゃ(ノックは)5分持たない」と、いきなり一喝された。

 “自主トレ”はキャッチボールからスタート。ティー打撃と続き、ネットに向かっての“空想ノック”では、「まだまだ!」と大声。さすが元気ハツラツ、と思いきや、最後のランニングでギブアップ状態となってしまった。見守っていた高木ヘッドコーチは「息が切れたら何もしゃべれなくなる。口が命でしょ」と渋い?

 顔。それでも同監督は、「声を出しながらやると乗ってくる。感触はいいね」と、手応え十分だった。

 体はバテたが、口はバテ知らずだ。同じくこの日から始まった新人合同自主トレを視察。声が出ていないルーキーたちを、「もっと声を出せよ。最初からアピールするのが大事なんだよ」と一喝した。

 自分の新人時代は「元気だけ」。しかし、そのアピールが目に留まり、試合で使われていく中で技術も上達していったという。「このチームはゼロからのスタート。スタートラインはみんな一緒。チャンスなんだから、それを認識すれば、努力の仕方も変わってくる」。監督、選手と立場は違えど、同じ“新人”。初日からともに喝を食らわされた。1軍キャンプ地・宜野湾で、ルーキーたちの声が響き渡れば、間違いなく監督は、それ以上の元気で応えるはずだ。【佐竹実】