広島石原慶幸捕手(32)が炎の全試合出場を誓った。1月初旬、鹿児島・最福寺で、5年連続護摩行に挑戦。16日、廿日市市内の大野屋内練習場で行われた合同自主トレには、やけどのあとの残る顔で参加し「今季は全試合出場したい」と明言。扇の要としてフル稼働し、21年ぶりの優勝を誓った。

 痛々しいやけどのあとが、石原の決意を物語っていた。この日、大野屋内練習場で合同自主トレがスタート。キャッチボールやノックなどで軽快な動きを披露し、今季にかける気持ちを「全試合出場」に込めた。

 石原

 (昨季は)数字として悔しい思いをしているし、まだまだ足りない。強い気持ちを持ってやりたいし、全試合出場する気持ちでやりたい。チームは優勝を目指して、最低でもクライマックス・シリーズには出られるように。

 昨季は打率2割1厘、4本塁打27打点と打撃不振に苦しみ、110試合の出場に終わった。守備の要のポジションだが、打撃でも結果を出さなければ出場機会は得られない。打力アップをテーマに、全試合出場を狙う。

 石原

 打率を残さないといけないし、それができれば打点も増える。守備は捕手なので当たり前と思っています。(数字的な目標は)ありませんが、そりゃ高い方がいいです。

 広島では1987年の達川以来、球団史上2人目となる捕手の全試合出場がなれば、21年ぶりのリーグ制覇にも近づく。

 5年連続で行った護摩行で、気持ちを一新してきた。12日から3日間、鹿児島・最福寺で、燃えさかる炎の前で不動真言を唱え続ける行に臨んだ。

 石原

 もちろんきつかったです。熱いし、痛いし、厳しいですが、炎に負けないようにと。今年も頑張ってやれるように気持ちも引き締めました。

 池口法主から今年の言葉として「勇猛精進」を授けられ「その言葉を胸に置いて今年はやっていきたい」と、やけどのあとの残る顔を引き締めた。

 2年間務めた選手会長を東出に譲った。一選手としてチャレンジする今季、チームを、そして自らを頂点に導く。【高垣誠】