<オープン戦:広島4-5ヤクルト>◇11日◇福山

 広島のドラフト1位野村祐輔投手(22=明大)が初先発で結果を出した。同い年の由規と投げ合い、4回4安打2失点。初回に失点も2回以降は点を許さず修正能力の高さを見せた。開幕ローテ入りも決定的で、4月3~5日の巨人3連戦(マツダスタジアム)で地元デビューの可能性も十分ある。

 本調子でなくとも、なんとかしてしまうところが並の新人ではない。野村が初先発で修正能力の高さを見せつけた。傾斜の低いマウンド。雨のため試合開始が30分遅れ、寒風が吹くなどの厳しいコンディションに加え、広陵1年のとき投げて6失点したイヤな思い出がある、福山球場でもあった。立ち上がりに連打され、四球を与えた2死満塁からヤクルト飯原に高めに甘く入ったストレートを先制2点適時打された。

 野村

 初回はもう少し大胆に行ければ。最悪の形で(点を)取られましたが、そこからなんとか持ち直せたので試合になりました。

 即座に修正を試みた。スライダーが良くないとみるやチェンジアップ、カーブなどの変化球を駆使して2回以降の3イニングは無失点。大野投手チーフコーチも「初回は高めに浮いたところをやられたが、その後は自分の投球ができた。ゲームメークの力を見せたね」と評価。先発の一角として期待される存在感を発揮した。

 転んでもただでは起きない。貴重なデータも肌感覚で手にした。「打たれてはっきりしました。打たれる球がちょっとずつ分かってきました」。力んで高めに浮かないよう、4回は低めを意識して投げられたという。畠山らヤクルト打線から5つの三振を奪ったのも自信にする。

 刺激もあった。ヤクルトの先発マウンドには同い年の由規。これまでに投げ合ったことはなかったが、高校日本代表で一緒にプレーし、ドラフト指名を受けた際には祝いの電話ももらった仲。試合前に軽くあいさつを交わし、プロでの“先輩”に挑んだ。由規はアクシデントで3回に降板したが「久々に会えてよかった。公式戦でも投げ合いたいですね」と初対決に笑顔を見せた。

 開幕からのローテ入りは決定的で、4月3日からの巨人3連戦で“地元デビュー”の可能性もある。高まるファンの期待に応えるべく、野村は開幕へ照準を合わせている。【高垣誠】