<DeNA2-5広島>◇8日◇横浜

 昨季より7試合早い、8試合目で最下位に転落だ。DeNA中畑清監督(58)は「完封されなかったが、それが目的じゃない。勝たなきゃいけない」と唇をかみしめた。土壇場の9回に2点を挙げ、プロ野球記録に並ぶ5試合連続完封負けこそ免れたが、5連敗の事実は変わらなかった。

 広島の新人野村に手玉に取られた。外角中心の配球と、低めを丁寧につく投球にてこずり凡打の山。8回までに内野ゴロ14、6三振と抑え込まれ、同監督は「プロである以上、ルーキーにここまで簡単にひねられるようではね。悔しさを前面に出していかないと」と苦言を呈した。

 現状打破に向け、厳しさも見せた。機動力野球のキーマンとして、不振の中でも起用し続けてきた梶谷を5回で交代。2回の中途半端なスイングでの三振を「士気に影響する部分。あの姿を見せられたらやむなし」と、闘争心を出していないと判断。「外れてどう感じるか。まだ悩んだりするレベルの選手じゃない」と、奮起を求めた。

 9回に47イニングぶりの適時打を放った中村は「若手は考えて手が出なくなってる。でもみんなが通る道。個々で打破するしかない」と話した。中畑監督も「悔しい気持ちの方が心に残る。それを糧にしたい。最下位なんてクソ食らえ!」と開き直りからの逆襲を誓った。【佐竹実】

 ▼DeNAが9回に2点を挙げ、1日阪神戦の8回からの連続無得点が46イニングでストップ。53年大映が喫した5試合連続完封負けのプロ野球記録は免れたDeNAだが、46イニング連続無得点は大洋時代の55年8~9月に作った39イニングを抜く球団ワースト記録。一方、広島は4日巨人戦の6回からの連続無失点が39イニングで止まった。79年8月にマークした34イニングを更新する連続無失点の球団新記録となった。