日本ハムの稲葉篤紀外野手(39)が28日、楽天4回戦(Kスタ宮城)の1回にヒメネスから先制の右前適時打を放ち、史上39人目となる通算2000安打を達成した。<ヤクルト宮本慎也内野手(41)の祝福コメント>

 ナッパ、おめでとう。試合が始まった時から気になって、第1打席で決めたと聞いて、自分のことのようにうれしいです。昨日、「ずっと一緒にやってきて良かったです」みたいな、しおらしいメールが来たので、「明日決めろよ」って返しました。あと6本あるので、1日で届く数字じゃないけど、僕も続きます。

 同期入団で当初から仲は良かったですね。よく一緒に練習したし、遊びました。1度、ホモ説が流れたことがあったんだよね。1年目の時、日本シリーズで、あいつ知恵熱出したの。神戸で風邪をひいて、僕が看病した。看病したっていっても、何か買ってきたとかそんな話だよ。でも、額のタオルを替えてあげていたっていう話が広まって、チーム内で「あれホモじゃね~か」と(笑い)。

 吉井さん(現日本ハムコーチ)が投げている時に、ライトを守っていた稲葉がフライをグラブに当てて落としたことがあって。ベンチ裏でかなり怒られたようで、その日、戸田の寮に「もう吉井さんの時守れないよ~」って泣いて帰ってきたのを、慰めたこともありました。

 日本ハムへ行って、性格が変わりましたね。やっぱり新庄の影響。稲葉はすごく真面目なので、スランプが長かった。周囲の話をすべて聞こうとするから、消化できなくて。それが新庄と出会って、気持ちの切り替えの大切さに気づいたようです。だから、成績が安定したんだと思います。真面目すぎたから、新庄のいいかげんがちょうど良かったんでしょうね。

 特別な存在ですよ、お互い。ご両親とも毎年年賀状のやりとりをしています(笑い)。指導者になったら、同じチームでやりたいという気持ちはずっとあったんですけど、それぞれ別のチームで戦わないといけない立場になったんじゃないか、と最近は思う。稲葉はもう日本ハムの稲葉だし、僕はヤクルト。それぞれ、お世話になったチームに恩返しをする立場になったのかなと思いますね。