<ヤクルト0-6ロッテ>◇20日◇神宮

 ロッテ角中勝也外野手(25)が交流戦で初の“首位打者”に輝いた。最終のヤクルト戦で4打数3安打2打点と爆発。試合前までの打率4位から、日本ハム田中らを抜いて、打率3割4分9厘でトップに躍り出た。試合後、チームメートから聞いたという角中は「短期間のものなので、まだまだです」と、満足した様子はなかった。

 4月14日に1軍昇格してから、不動の5番に定着した。通算打率も規定打席に6足りないものの、3割4分2厘で、パ・リーグでも“首位”に立った。この快進撃を支える打席での心構えが2つあった。

 (1)走者が三塁にいるケース。無死または1死で回ってきた場合、外野フライで確実に得点を狙うことが多いが、バットの芯に当てて強い打球を心掛ける。

 (2)走者二塁のケース。低めに手を出さず、狙い球を高めに設定して外野に運ぶよう自分のスイングを徹底する。

 1回の先制適時打、7回のダメ押し適時打は、いずれも走者が二塁の場面で、ヘッドを立てた、たたきつけるようなスイングで外野へ運んだ。西村監督は「5番の仕事をきっちりこなしている」と、チームの連敗を3で止める働きを評価した。チーム一無口な男だが、その存在感は日に日に増している。【鳥谷越直子】

 ▼ロッテ角中が3試合連続猛打賞をマーク。パ・リーグで4試合以上の連続猛打賞は03年井口(ダイエー)の5試合、97年ローズ(近鉄)00年小笠原(日本ハム)03年柴原(ダイエー)の各4試合があり、次戦も3安打以上なら球団初の4試合。