米ハワイへの優勝旅行を終えた日本ハムが16日、成田空港着の航空機で帰国した。参加していた斎藤佑樹投手(24)は、今日17日に行われる契約更改交渉で、球団フロントに“ダメ出し”を求め、それを来季の糧とするつもり。「お金のことだけじゃないです。どんなことを言われるか。それを参考にして、来年に生かせたらいいと思います」。ジェットコースターのように波が激しかった今季、球団首脳の評価を真摯(しんし)に受け止め、来季をリベンジのシーズンにする。

 栗山監督から開幕戦のマウンドを託され、完投勝利という最高の形で応えた。続くロッテ戦で連勝し、6月6日のバースデー登板までに5勝。先発ローテの柱として、スタートは順調だった。

 だが疲労とともに球威が衰え、結果的にこの勝利が今季最後の白星。7月末には2軍に降格し、ルーキーイヤーの昨季を下回る5勝8敗という成績で2年目を終えた。ハワイ滞在中も、ホテル併設のスポーツジムで体を動かすなど、危機感は募っている。「1年ちゃんとやって(優勝旅行に)来たいというのはあります。僕たち(若手)が中心となって、引っ張っていかなければいけないですよね」。ローテ投手として1年間戦い抜くために、契約更改の席でも、来年のリベンジへのヒントを探す。

 その来季は、2年前の自分同様に、入団前から大注目を浴びる新人・大谷が入団してくる。「自分のスタイルでいけばいいと思います。(アドバイスを)聞いてくれば(話す)、というのはあります」。コミュニケーションを取りながら“共闘”することを誓う。そのためにも、まずは自身が最高のパフォーマンスを出さなければいけない。【本間翼】