<オープン戦:中日4-4ロッテ>◇23日◇北谷

 中日山崎武司内野手(44)が23日、高木守道監督(71)の代打指令に“反発”し、一塁の定位置奪取を誓った。今季初出場したロッテ戦8回の第2打席で、南の真っすぐを左翼へ1号本塁打。現役野手最年長44歳の初アーチでもあり「おじさんの悪あがき」と笑った。しかし、指揮官は代打の切り札計画を明かした。

 高木監督

 山崎は代打一本でしょう。あとは交流戦でのDHか…。山崎が先発と言ってちゃ(チームが)変わらん。

 19年連続の開幕スタメンはあきらめ、必殺仕事人として頑張ってほしいという考え。だが本人にその気はなかった。

 山崎

 立場は分かってるし、監督の考えは受け止めなきゃいけない。でもまだ誰が(一塁を)取るかわからん。外国人がダメなら俺が一塁を守っていいじゃん。こっちはユニホームを脱ぐ覚悟でやってる。

 楽天1年目の05年も、当時の田尾監督に「代打でやってくれ」と宣告されたという。だがオープン戦で打ちまくり、開幕5番を奪った。今季も代打稼業に甘んじるつもりはない。

 山崎

 俺にもプライドがある。開幕スタメンを目指して遠慮なく勝負させてもらいたい。格好悪いところは見せたくないし、最後まで突っ張ってる山崎武司でいたいんでね。本塁打はうれしいけど、喜んでもいられねえわ。

 監督発言で負けん気に火が付いたことは間違いない。指揮官とベテランのバトルが、チームに活力を与えるか。【松井清員】