先発復帰を目指す日本ハムのブライアン・ウルフ投手(32)が、電撃復活する可能性が高くなった。降雨中止の可能性がある今日28日からの広島2連戦を順調に消化できれば、31日中日戦(札幌ドーム)での先発が濃厚。6日に副鼻腔(びくう)炎と診断され1軍を離脱。21日には発症してから初めてブルペン入りし、復活まで順調な道のりを歩んできた。24日からの大阪、広島遠征には同行していることから、2軍での調整登板なしの“ぶっつけ本番”となりそうだ。

 頼もしい助っ人が、本拠地のマウンドで再スタートを切る予定だ。今季は6戦2勝3敗と負け越しているが、4月20日西武戦では来日4年目での初完封を達成。勢いに乗ってきたところで、突然のアクシデントに襲われた。今月4日西武戦の先発登板中、頭痛や吐き気などを訴え途中降板。精密検査の結果、1週間の絶対安静を命じられた。10日間の自宅療養後は「出来るだけ早く体のエネルギーを上げていきたい」と、復帰に向けて前を見続けてきた。

 低迷するチームに、一筋の光が見えてきた。27日はマツダスタジアムでの全体練習に参加。チームメートにちょっかいをかけるなど、リラックスしながら約2時間汗を流した。昨季まで先発ローテーションの一員だった斎藤、ケッペルが離脱する苦しい状況。「(先発)ローテの選手が戻ってきたとき、勝利に当てはまってくると思う」と、自らの復帰と同時にチームに勢いをもたらすつもりだ。【田中彩友美】