プロ1年目を走り抜いた阪神藤浪晋太郎投手(19)は、肩休めの秋を迎える。今季は規定投球回にこそ6回1/3届かなかったが、ほぼ年間を通してローテーションを守り10勝6敗とフル回転した。高校時代にも同等以上の試合数を投げていたとはいえ、プロの打者を相手に緊張感ある中で投げた消耗は計り知れない。来季以降のパフォーマンスを考え、中西投手コーチは「しっかり休ませないといけない」。疲労を軽減することを最優先とする秋のプランが明らかになった。

 チームは20日までが休日。藤浪はその期間、フルで休養に充てる。練習再開の21日頃から福岡県内の病院に向かい、現カブス藤川らも取り入れていたオーバーホール合宿を行う。2泊3日ほどで肩肘のケアや、精密検査を受け、今後のトレーニング計画などを策定する。診断次第でノースロー期間の長さが決められ結果によっては代表候補に挙がっている11月の侍ジャパン台湾遠征を辞退する方向だ。

 10月下旬からの高知・安芸で行われる秋季キャンプにも参加予定。ここでも基本的にノースローでの調整が計画されている。狙いは制球への影響や肩肘への負担があるとされるインステップの投球フォームを修正することだ。動画で現在のフォームを確認しながら、投球練習などは行わずに、シャドーピッチングやネットスローなどの軽めの動きで、フォーム矯正に取り組む。リフレッシュと改造のオフを越え、2年目への足場を固める。