巨人は、不動のメンバー、戦術で楽天を受け止めて勝つ。チームは21日、東京ドームで全体練習を行った。相手が楽天に決まると、原辰徳監督(55)は「これからの時間を有効に使って、十分な態勢を作り上げ、実戦を迎えることが重要です。日本プロ野球の頂点にふさわしいゲームをお見せし、シリーズ連覇を実現します」との力強いコメントを出した。広島に3連勝した戦い方を土台とし、40年ぶりの日本一連覇を目指す。

 26日からの日本シリーズは1、2戦目がKスタ宮城での試合で、指名打者制を採用する。原監督は「球場が広いから、まず守備を重視することになる」と構想の一端を披露した。5番の高橋由をDHに据え、橋本や松本哲といった、守備力と小技のある外野手を9番に置ける。「継投は、代打のタイミングに悩む必要がない。打者との勝負だけを考えればいい」と、ディフェンスにも自信を見せた。

 攻めの継投は、原監督が最も得意とする策のひとつだ。「西武との勝負で、フル回転の岸1人にやられた年があった。渡辺監督には、短期決戦で独特の勝負勘があった」と、08年のシリーズで得た教訓を引き出しとして持っている。強固なブルペンで「守りながらも攻める」姿勢を貫く。

 スタメンも貫く。CSでは「2番寺内、8番亀井」が的中。原監督は「1番から8番の形は、変える必要がないのでは」と自軍の仕上がりに自信を深めている。横綱相撲で最高峰の戦いを制す。【宮下敬至】