タカ狩りは任せろ!

 ソフトバンクからFA宣言した山崎勝己捕手(31)が29日に福岡市内のホテルでオリックスと第2回交渉に臨み、3年総額1億5000万円(推定)の契約で合意した。ここ2年はスタメンから遠ざかっているが、11年の日本シリーズ制覇など経験が評価された。

 「くすぶっていた気持ちがある。もう1度、チャレンジしたい。負けると思ったら、移籍はしない」。オールスター出場を果たした正捕手・伊藤光に宣戦布告だ。勝てる材料はある。入団から常に優勝を争う環境でプレーしてきた。特に大型補強に取り組んでいる古巣のデータを持っているのは強みだ。「それで勝てるならば(情報を)言ってもいい。とにかく勝ちたい。それだけだ」。今季は4年ぶりにソフトバンクに勝ち越したが、来季にその保証はない。山崎の「頭脳」は武器になる。

 報徳学園から00年ドラフト4位で入団。「地元」は移籍の決め手になった。「地元でできるのは家族も喜ぶ。僕の中の夢でもあった」。接戦の弱さがオリックスの課題だ。プロ13年間で培った「常勝エキス」が、チームにメリットをもたらす。【田口真一郎】

 ◆山崎勝己(やまざき・かつき)1982年(昭57)8月16日、兵庫・伊丹市生まれ。桜台小で野球を始める。報徳学園から00年ドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)に入団。637試合に出場し、通算232安打で4本塁打。180センチ、83キロ、右投げ右打ち。今季の推定年俸3400万円。