冷静沈着なエースが「公開処刑」でタジタジになった。日本ハム武田勝投手(35)がファン約300人の前で赤っ恥をかかされ、自分にムチを入れた。6日、札幌市内の結婚式場で行われたファンクラブ会員対象のイベントに出席。トークショーでは後輩の矢貫、大野の集中砲火を浴びた。大野からは「ちっちゃいおっさんが、5年連続2ケタ勝利を挙げられなかったので」と最下位低迷の“戦犯”に指名。今季は2ケタ勝利が4年連続で途切れ、8勝7敗に終わった。トレードマークのポーカーフェースは一瞬崩れ、苦笑いするしかなかった。

 ほろ苦いシーンを、爆笑とともに公然の前でさらされた。5歳下の矢貫には、笑顔でチクリと刺された。「開幕戦はマサルさんでつまずいてしまって…」。開幕投手を務めた3月29日西武戦は、左ふくらはぎ筋挫傷で途中交代。約1カ月の離脱を味わった。2番手で緊急登板した矢貫は負傷した場面を身ぶり手ぶりで再現し、会場を沸かせた。ただ1人、ジッと聞いていた左腕は「彼らの評価を聞けて良かった」と、やや皮肉を交えながら雪辱を胸に秘めた。

 ジョーク交じりの反撃に出た。新選手会長の大野には「やってもらわないと困る。推薦しましたし」と、大人げなくプレッシャーであおった。ルーキー大谷には「彼が1人前になってくれれば、僕の仕事はなくなる」と、おとぼけ発言で爆笑を誘った。ふがいないシーズンだったことは誰よりも自覚している。「積み重ねてきたものを細かく処理できたら」。来季はひょうひょうとしたスタンスの中に、ベテランのスパイスを効かせる。【田中彩友美】