日本ハム外野陣のリーダー陽岱鋼外野手(26)が、自身初の「ザ・キャッチ」の実現へ色気を見せた。12日に2軍の千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った。故郷の台湾から来日して一夜明け、日本で自主トレを再スタート。「塀を上ってみたいですね」。フェンスを駆け上がり、本塁打性の打球を捕球する。至極の好プレー挑戦の機会があれば、挑戦する考えがあることを打ち明けた。

 一新したシューズに発奮した。「SPIDER

 1」の刺しゅう。ナイキ社のスパイダーマン・カラーの青と赤でデザインされ、背番号1が刻まれた1足だった。スパイダーマンのような規格外の動き、守備をとの希望が込められた特注の新作だ。「オシャレは足元からですから」とご満悦。2年連続ゴールデングラブ賞の26歳の若き名手が野望を抱くアイテムになった。

 「ザ・キャッチ」とは54年ワールドシリーズでジャイアンツのウィリー・メイズが40メートル以上を背走して大飛球をつかんだ、伝説的な超美技。同様の好捕球は、日本でも「ザ-」と形容されることが多い。陽岱鋼が「とにかく優勝したい」と誓う今季。ペナントの流れを変えるようなスーパープレー達成の夢を秘める。【高山通史】