活躍するのはオレだ!

 中日の新大砲候補のアレクシス・ゴメス外野手(35=米独立リーグ)らドミニカ共和国出身の6選手が、26日、中部国際空港着の航空機で来日した。阪神の4番候補マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)と同姓の左の長距離砲は「僕自身を誰かと比べることはない」と、わが道を進む考え。2年目ルナも竜のゴメスに太鼓判を押した。

 竜の4番候補は、いかつい大男と言うよりもかわいらしいキャラクターのようだった。青いパーカーに青いスニーカー。カメラマンの要求に応えて同僚5人とポーズを取ると、突き出たおなかがチラリと見えた。どうやら細かいことは気にしない性格のようだ。

 もう1人の“ゴメス”についてもまったく気にしていない。同じドミニカ出身で阪神の4番候補ゴメスについて問われると「いいバッターだね。パワーだけじゃなく率も残せると思うよ」とほめ言葉を並べた。だが「僕自身を誰かと比べることはないよ」とピシャリ。まるで「俺は俺だ!」と言いたげだ。

 竜のゴメスには心強い“推薦人”がいた。それは昨季、日本球界への適応力を見せたルナだ。ゴメスよりも3歳年下の“先輩”は「どういう準備を進めるべきかずっとアドバイスしてきた。彼はコンタクトもあるし、力もある。僕も(獲得を)推薦したんだ。4割打つとは言えないけど、もしかしたらもっと打つかも」と猛プッシュ。ルナ、ゴメスがクリーンアップを組む「LG砲」を期待させた。

 年齢的な衰えはないのか?

 06年の出場を最後にメジャーの出場歴はない。13-14年のドミニカウインターリーグではルナが主将を務めるチームに所属。レギュラーシーズンは29試合に出場し、81打数23安打、打率2割8分4厘、2本塁打の成績だった。助っ人としては35歳は、決して若くはない。

 ゴメスは首を横に振った。「若い頃とパワーの面では変わっていない。経験を積み重ねたということ」。かつて中日で活躍したレオ・ゴメスについて聞かれると「知らないけど、そんな選手がいたの?

 彼と同じように活躍ができればいいね」と笑った。実績や年俸で劣っていても、プレーは別。虎のゴメスには負けない。【桝井聡】

 ◆アレクシス・ゴメス

 1978年8月8日、ドミニカ共和国生まれ。02年にロイヤルズでメジャデビューし、05、06年はタイガースでプレー。メジャー通算成績は89試合に出場し、158打数41安打、打率2割5分9厘、1本塁打。今季は米独立リーグに所属。打率3割5厘を記録した。家族は夫人と2男。191センチ、100キロ。左投げ左打ち。