サードは新井VS良太VS今成!

 開幕三塁スタメンについて、明日15日DeNA戦(横浜)からの4試合で結論を出す方針であることが13日、分かった。新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)が順調に実戦を消化すれば、これまで一塁を守っていた阪神新井貴浩内野手(37)が三塁に回る方向。新井良太内野手(30)、今成亮太捕手(26)の争いに本格参戦する。ベスト布陣を予定する20日DeNA戦(横浜)を前に注目の4番勝負になる。

 ホットコーナーの争いが、いよいよ最終ラウンドに入る。注目の開幕三塁スタメンを巡って、2月の宜野座キャンプ以降、確実性のある今成と長打に秀でた新井良が熱戦を展開してきた。甲乙つけがたい評価だが、定位置を守れるのは1人だけ。ある首脳陣は「横浜くらいからゴメスを入れた打線の流れを試さないといけない。三塁争いは、あと3、4試合だな」と話した。

 結論の見えないバトルのデッドラインは、明日15日DeNA(横浜)から18日の練習試合ヤクルト戦も含め、19日ロッテ戦(QVCマリン)までの4試合になりそうだ。右膝痛で別メニュー調整中のゴメスが、順調なら近日中に1軍に合流する。まだ実戦でプレーしていない事情もあり、他の打者との絡みなど、早急に打順の適性をチェックする必要がある。20日DeNA戦(横浜)からゴメスを加えた本番オーダーを試したい意向で、ここに合わせて三塁も決める。

 今成は今季の実戦18試合で打率3割8分8厘をマーク。一方の新井良は17試合で打率3割1分ながら、3本塁打を放つ。最終局面に入り、一騎打ちにとどまらない。一塁ゴメスが問題なければ、これまでの実戦で一塁を守ってきた新井は三塁へ。ベテランも参戦した三つどもえの争いになりそうだ。球団首脳は「新井をどうするかやな。(長年痛めてきた)肩も問題ないからね」と説明した。

 当初はゴメスと一塁を競わせる方針で和田監督も新井の三塁起用に否定的だった。しかし、ゴメス不在の間に猛アピール。チーム随一の安定した打撃を代打にとどめておくのは宝の持ち腐れだ。キャンプでは三塁の特守も行った。指揮官は「何かあったときに(三塁を)できるところまで、一生懸命やっている」と評価し、キャンプのMVPに挙げた。まだ三塁での実戦機会はないが、守備に支障はなく、残り試合で新布陣を試す可能性も出てきた。

 勝つために最強のラインアップを組む。その見極めも残りわずかだ。チームは今日14日から関東遠征に旅立ち、5試合を転戦する。新井良か、今成か。はたまた、新井か。決断のときは刻一刻と迫っている。