<DeNA1-7広島>◇19日◇横浜

 7回に致命的な満塁弾を食らい、DeNAは6連敗となった。6カード連続負け越しで借金10。まだ18試合で、だ。新球団1年目(12年)の23試合より5試合早く、シーズン112敗ペース。泥沼の原因についてDeNA中畑清監督(60)は「あまり言いたくないけど、俺の継投ミス。勝ち試合を落として、どこかで引きずってるかもしれない。勝ちパターンをつくりきれない状況をつくった反省がある」と、悔しさを押し殺すように言った。

 ちょっとした隙が、いまだに尾を引く。2日巨人戦(横浜)。5点リードの8回にルーキー平田を投入し、一挙10失点の逆転負けを喫した。オープン戦防御率1・80だった平田への期待が裏目。8回、9回を山口、ソーサとつなぐ勝ちパターンを巨人相手に崩し、自ら勢いを手放した。これ以降、山口、ソーサの順でつぎ込んだ試合はなし。終盤への不安を開幕早々から背負うことになった。

 先発陣の補強も、逆に油断につながった。「今年は勝たないといけない」と公言しながら、ヤクルトとの開幕投手はオープン戦3試合で11失点の2年目三嶋。新戦力の久保(オープン戦防御率1・64)、尚成(同2・25)は、あえて次カード巨人戦に当てた。中畑監督は「俺の眼力で、若い力に柱になってもらうというプランを持ってのチーム作り」と話したが、開幕2カードは1勝3敗と期待は裏目。結果論だが、巨人戦への過剰な意識が、スタートダッシュを妨げたといってもいい。

 広島に大敗後、「(今年は)戦えるチームというおごりがあった」と認めた。「手応えを持ってシーズンインしている」と言っても昨季は5位。力より期待値にかけた代償は大きい。このままではCS進出どころではない。【佐竹実】