<阪神8-7ヤクルト>◇20日◇甲子園

 阪神ドラフト4位の梅野隆太郎捕手(22)が、開幕21試合目でプロ初のスタメンマスクをかぶった。先発の岩田が不安定な立ち上がりで、梅野も初回無死一、二塁で重盗を決められた。だが2-3の3回1死一塁は雄平の二盗を封じ、ピンチの芽をつんだ。「反省はいろいろありますが、試合の結果で勝ててよかった」と息をついた。

 復活にかける岩田を懸命にリードしながら「打者にとって有利なカウントになってしまった」と頭を悩ませたが、ワンバウンドの球をそらすことはなかった。キャンプで地道に捕球練習に取り組んだ成果でもある。山田バッテリーコーチも「(ワンバウンドを止め)それしかやってないというくらいやってきた練習。そういうことの積み重ねで投手の信頼を得ていくもの」とうなずいた。

 福岡大2年の夏。2学年上には同大小林(巨人)、白鴎大岡島(楽天)らがいたが、日米大学選手権に出場。4年時に代表主将になり、この日は阪神では02年浅井良以来の新人捕手の先発出場を射止めた。7回までの出場で、3被弾など課題は出たが「長いシーズンを任される捕手になりたい」というルーキーが、階段を1段上がった。【堀まどか】

 ▼新人捕手の梅野が初の先発出場。阪神新人捕手のスタメン出場は、02年浅井良(法大)の12試合以来、ドラフト導入後8人目。4月までに限ると、69年田淵幸一(法大)以来、45年ぶり2人目。