<西武1-8阪神>◇15日◇西武ドーム

 阪神ランディ・メッセンジャー投手(32)が8回6安打1失点で今季初めて敵地で白星をつかんだ。自身初の西武ドームは、押し出しあり、自己最多奪三振あり、打ってはフェンス直撃打ありの“メッセ劇場”。13年8月25日中日戦以来12戦ぶりで、実に294日ぶりのビジター白星をド派手に飾り、チームの貯金0危機を救う5勝目を挙げた。

 「イライラしたけど、もう1度しっかり投球しようと思った」。先制直後の3回、押し出しで同点としたが、心を落ち着けた。なお1死満塁から中村、メヒアを連続三振に斬り、最少失点で脱した。

 約2カ月ぶりにコンビを組んだ藤井に導かれ、コンビネーションで幻惑。8回には最後の力を振り絞って栗山を空振り三振に仕留め、自己最多の13K。今季通算でも再びリーグ単独トップの102個。球団助っ人ではバッキー以来2人目となる4年連続100奪三振超となった。「低めに集められた。気持ちがいいよ。最高の気分だね」と汗だくの顔がほろこんだ。

 この日は父の日。母の日に続いて威厳を示した。愛娘からは電話で「ハッピーファザーズデイ」と伝えられた。毎年プレゼントされるキャンディーは帰宅してから受け取るが、今年はパパから白星のお土産がある。【池本泰尚】