腰の手術を受け休養中の楽天星野仙一監督(67)が、球宴の指揮を辞退する可能性が出てきた。井上オーナー代行が7日、都内ホテルでオーナー会議出席後に「星野さんの体調を考えた時、オールスターの監督をきちんとやることが非常に難しい可能性はある」との見通しを示した。

 星野監督は6月中旬に黄色靱帯(じんたい)骨化症などの手術を受けた。井上オーナー代行は「ベンチに入って座ることが困難」と、球宴までにリハビリが終わらない可能性を示唆。医師を交え検討中という。今後は「星野さんの状況を伝え、パ・リーグの方で最終的に決めていただきたい。(球団の判断は)今週中には」と数日中に球団の考えをパ・リーグに伝え、決定を委ねるつもりだ。

 混乱は、楽天の監督代行交代が引き金だ。星野監督は昨季優勝監督だが、休養したためオールスター(18日西武ドーム、19日甲子園)の指揮を、いったんは断念。代わりに全パ総監督となり、全パ監督は楽天の佐藤監督代行とする案が、6月30日の実行委員会で了承された。ところが2日後、楽天は大久保2軍監督の監督代行就任を発表。佐藤代行は投手コーチに戻ったため、全パ監督は白紙となった。結局、パ・リーグの要望を受けた星野監督が球宴までの復帰を目指すことを決意。3日、全パ監督就任が発表された。

 パ・リーグ理事長のオリックス村山常務は「発表通り。(辞退は)想定していない」と、あくまで星野監督でいく方針だ。楽天が引き起こした事態とはいえ、健康に関わること。星野監督に無理をさせない判断が望まれる。【古川真弥】