<ロッテ4-3ソフトバンク>◇22日◇QVCマリン

 ソフトバンクが3点のリードを守れず、延長11回に今季4度目のサヨナラ負け。先発大隣憲司投手(29)は先発3連勝を狙ったが同点に追いつかれ5回で降板。その後6人の投手でリレーしたが、最後に星野大地投手(21)がつかまった。2位オリックスが勝ったため、再びゲーム差は2・5と縮まった。

 打球は広く開いていた三遊間を抜けた。左翼内川が懸命のバックホームも間に合わず、ロッテ伊志嶺が生還した。7番手で延長11回から登板の星野は、今季3試合目で悔しいプロ初黒星。「先頭の四球がいけない。あれで打者を有利にしてしまった」。2死一、二塁で今江のサヨナラ打は抜けたフォークだった。秋山監督は「簡単には勝てないな…。一生懸命やってるんだけどな」。4年目の若手右腕を責めなかった。

 今季4度目のサヨナラ負けは、「無敗の方程式」が書かれた後だった。8回はこの日1軍復帰した岡島が1死一、二塁を残したが、ルーキー森がピンチを2者連続三振で断った。新人で40試合登板は球団では09年摂津以来となった。

 9回は五十嵐が8球で料理。下位ながらハフマン、今江、クルーズと1発がある打者を3人で片付けた。これで、7月30日楽天戦から9試合連続ホールド。05年吉武真太郎の球団記録10試合連続(6月10日~7月13日)に、王手をかけた。10回はサファテが3者三振。森、五十嵐、サファテがそろい踏みなら、今季これまで8勝4分けだった。初めて計算が狂ってしまった。

 直前の好機を逃していた。11回の攻撃は柳田、長谷川が連打で無死一、二塁。だがバント要員として代打で出た金子がまさかの失敗。続く代打松中、明石と倒れて流れを失った。そのツケを、きっちり払わされてしまった。秋山監督は「そうだな。やるべきことをやるしかない」と嘆いた。今季QVCマリンでは3勝5敗2分けと負けが先行。手痛い連敗で、2・5差に迫られたオリックスの足音が聞こえてきた。【大池和幸】