<楽天9-4ソフトバンク>◇30日◇コボスタ宮城

 銀ちゃん、慎ちゃんコンビ、やりました!

 楽天は14安打9得点で、ソフトバンクに打ち勝った。お立ち台には、ともに2安打2打点の銀次内野手(26)と枡田慎太郎外野手(27)が立った。最下位は変わらないが、同学年2人のバットがチームに勢いを与えるはず。投げては、ドラフト6位ルーキーの横山貴明投手(23)が、プロ野球史上初となるデビュー戦1球勝利を飾った。

 お立ち台に2人が登場すると、満員御礼のコボスタ宮城が沸いた。

 枡田

 銀次がヒットで出たので、次につなげたかった。銀次がよく走ってくれました!

 銀次

 (枡田が)後ろにいるので、すごく楽。助かります!

 枡田

 とんでもないです(笑い)。

 ほのぼのとした空気を漂わせ、2回の攻撃を振り返った。1死から銀次が中前打で出塁。ソフトバンク中田の144キロを確実に捉えた。続く枡田は、抜けたフォークを見逃さなかった。左越え二塁打だ。持ち味の逆方向への打撃だった。一塁走者の銀次は一気に本塁へ。先制のホームを踏んだ。一挙8点を奪った7回には、銀次が2点二塁打。枡田も右前適時打を放った。7回表に1軍初登板を飾った横山に、初勝利をプレゼント。

 同学年の2人は、星野監督が我慢して芽を出した。就任2年目の12年、内野守備に目をつぶりながら、スタメン起用を続けた。二塁銀次、遊撃枡田で二遊間を組ませたこともあった。結果、銀次は126試合で打率2割8分。枡田は79試合で打率2割9分5厘。そろって自己ベストを残した。翌年の初優勝を引っ張る下地がつくられた。

 ただ、今季は平たんではなかった。銀次は故障、枡田は不振で再調整と、お互い2軍を味わった。それでも、シーズン終わりになって、こうして再びのコンビ結成だ。田代打撃コーチは「枡田は状態が上がってきたね。やっぱり、打線がつながる」と目を細めた。

 この日から、三塁側内野席にできた新スタンドが運用開始。球団史上最多の2万5308人が集まった。銀次も、枡田も、声をそろえ「応援がすごかった」と言った。ファンのためにも、活躍を続けていく。【古川真弥】