04年の球界再編騒動の際に日本プロ野球選手会が史上初のストライキを決行してから18日でちょうど10年が経過した。選手会が行動を起こさなければ、楽天の新規参入もなかったかもしれない。節目の日を迎え、労組選手会の嶋基宏会長(29=楽天)は「10年前のあの日、自分はまだ大学生でしたが、先輩たちの行動がなければ、楽天というチームで優勝を経験することも、今のようなプロ野球の形もなかったはずです。あの時、個人の立場を超え、未来のプロ野球のために決断を下した選手の皆さんに敬意を表するとともに、先輩たちが未来に何を託したかったのかを忘れずにいることが、現役選手の責任であると強く感じます」とコメントした。

 球界再編騒動から10年間で球界はさまざまな変革に取り組んだ。交流戦やクライマックスシリーズを導入し、侍ジャパンは常設化された。熊崎勝彦コミッショナーは「歴史を教訓とし真摯(しんし)に受け止めて、今後の球界の発展につなげていくことが大事。選手会ともお互いの理解を一層深めて信頼関係を構築していかないといけない」と語った。