<ロッテ2-7オリックス>◇21日◇QVCマリン

 オリックスが一丸攻撃で連敗を2で止め、ソフトバンクのマジック点灯を阻止した。同点の8回1死満塁からエステバン・ヘルマン内野手(36)が中前へ勝ち越し適時打を打つと、代打川端崇義外野手(29)は、二ゴロで気迫のヘッドスライディング、併殺を阻止して加点した。さらに途中出場の伊藤光捕手(25)が走者一掃の二塁打でこの回一挙5点を奪い、勝負を決めた。

 ヘルマンが力を込めた。「全員がつながってああいう攻撃になった。力を合わせて最後まで優勝を目指していくよ!」。奮い立つわけがあった。逆転サヨナラ負けを喫した前日の試合後。ミーティングでヘルマンが前に出て、訴えた。「申し訳ない。でも、もう1回、ここからやってやろうぜ!」。3戦ノーヒットの自身も含めて鼓舞。「その翌日に打ってくれてうれしかった」と、平野恵はナインの思いを代弁した。

 首位ソフトバンクも勝ちゲーム差は2・5のまま変わらないが、連敗のショックはぬぐい去った。明日23日からは西武を迎えて本拠地最終4連戦を含む8連戦が待つ。森脇浩司監督(54)は「まさにラストウイーク。今こそ、持てる力を出し切ること。それを確認して臨みたい」と、すべての力を勝利のために注ぎ込むことを誓った。【高垣誠】

 ▼伊藤は今季満塁で12打数7安打、打率5割8分3厘はパ・リーグで満塁での打席10以上の打者30人中1位。さらに押し出し四球と死球が各1。