常勝軍団へ、まずは貼り紙指令だ。楽天大久保博元新監督(47)が15日、コボスタ宮城で行われた秋季練習に合流。練習前の円陣で早速、意識改革を求めた。「自分に何が足りなかったか、課題を明確にしてほしい。紙に書いて部屋に貼ろう」。各自課題を紙に書き、目につく場所に掲げて日常生活に定着させる。そうすれば「練習の効果は4倍。素振り200回が800回分になる」とした。

 高校野球のような精神論と思われるが、2軍監督時代から続ける「PDCA」の延長にある。Plan(計画)を立て、Do(実行)し、Check(評価)を加え、Act(改善)して、次のPlanにつなげる。事業活動のマネジメント手法だが、まずは課題を明確にしなければ成長しないという考えだ。

 だからこそ1000本ノックにも肯定的だ。「守備に課題があれば、1000本ノックにトライしてもいい。医学的に効果があると説明してくれた先生もいる。数をこなすことは大事」とした。大久保監督は訓示の最後をこう締めくくった。「日本一のユニホームが最下位のユニホームになった。来年また日本一のユニホームにしよう」。日本一奪還へ、デーブ楽天が動きだした。【島根純】