巨人高橋由伸外野手(39)が選手兼指導者の新ステージに挑む。25日、球団から来季プロ18年目を迎えるベテランが兼任打撃コーチに就任することが発表された。巨人では89~90年の加藤初投手以来の兼任職となる。リーグ3連覇後に打診され、熟慮を重ねた結果、決断した。

 高橋由

 正直、想定していなかったので迷いはあった。他のチームで兼任の肩書でプレーした人はいる。でも同じチームでそういう立場の人を見たことがなかったから想像がつかなかった。でもいい経験になるし、勉強になると思う。

 指導に対するイメージは、まだ湧いていない。だが球団からの指導者としての高い期待は理解している。「(期待は)指導者としての第一歩というのが大きなところだと思う。不安もあるけど頑張りたい」と受け止めた。

 明日27日からの秋季練習は選手専任。来春キャンプから指導を始める。現在は右手中指伸筋腱(しんきんけん)脱臼からの復帰を歩んでいる。肩書は変わっても定位置を目指すという信条は変わらない。「そうでなければ選手をやめている。選手としての気持ちは強く思っている」。船出となったこの日、いつもと変わらずジャイアンツ球場で汗を流した。【広重竜太郎】