キャンプインも不安なし!

 今月11日に右肘手術を受けた阪神西岡剛内野手(30)が22日、甲子園で行われた「ファン感謝デー」に参加し、来季開幕戦に向けて「もちろん間に合うよ」と宣言した。本人と話し合った和田豊監督(52)は来春の沖縄キャンプにも間に合う見通しを明言。10年ぶりV奪回のキーマンに、明るい光が差し込んできた。

 2人の決意は「もちろん」という言葉に集約されていた。ファン感謝デーに盛り上がった甲子園。何度となく大歓声や拍手が響き渡る中、和田監督と西岡はベンチの中で話し合いの場を持った。来季開幕に間に合わせるのか?

 結論は「もちろん」GOだ。西岡は「もちろん間に合いますよ」と言い切り、指揮官も「もちろん。(開幕に向け)逆算して手術したわけだから」と力を込めた。

 シーズン中から患部の状態に苦しみ、三塁を守ったポストシーズンでは一塁にワンバウンド送球する場面もあった。終戦から間を置かず、今月11日に右肘遊離軟骨のクリーニング術を受け、翌12日には退院。迅速な判断は、15年開幕戦となる3月27日の中日戦(京セラドーム大阪)に万全を期すために他ならない。

 「リハビリはずっとやっていましたよ」。前日21日に抜糸し、この日から本格的なリハビリメニューを開始。「まだ投げたりするのはできませんけど、2カ月ぐらいで大丈夫と言われている。そこ(開幕)に合わせて手術したので」と説明する。来春の沖縄キャンプインまでにはスローイングを再開する予定。和田監督は「キャンプは普通にできるぐらいにね。そこから徐々に上げていく感じ」と見通しを明かした。

 本職は二遊間。ポストシーズンでは三塁にも就いた。球団内の一部からは外野転向の可能性に触れる声も上がっているが、指揮官は「オレは一切言っていない」ときっぱり。西岡自身も「(ポジションの話は)全然していない」と戸惑い気味に話した。いずれにせよ、ポジションにかかわらず、来季V奪回に向けたキーマンには違いない。

 西岡自身も開幕直後のケガで24試合の出場にとどまった今季の雪辱イヤーになる。キャプテン鳥谷のメジャー挑戦が濃厚な現状。チームを引っ張るムードメーカー西岡が開幕に間に合う-。今はこの事実が大きい。【佐井陽介】