ロッテ石川歩投手(26)が、五右衛門ばりの盗みで2年目のジンクスを克服する。シンカーを武器に10勝8敗の好成績を挙げ新人王に輝いた。来季はこの変化球を進化させる。シンカーといえばヤクルト高津投手コーチ。ターゲットとして狙いを定めると、社会人時代に東アジア競技大会の日本代表で一緒だったヤクルト秋吉から同コーチの握りを教えてもらった。

 「腕が思い切り振れれば、1度浮き上がってから落ちる感じになると思う。右打者の真ん中目がけて投げると内角へ曲がって沈んでいく」と言う。今のシンカーは130キロ前後でスライダーとほぼ同じ球速だ。カーブが110キロほど。その中間の120キロになる見込みで、シンカー2種類で緩急をつけられる。

 6日は千葉・八千代台で行われたサイン会でファンに貯金10を約束した。「来年は勝ち星の数より負け数を減らしたい」。その目標を実現するのが新シンカーだ。