金の卵を守る!

 ソフトバンク工藤公康監督(51)が27日、山梨・笛吹市で「野球ひじ検診」の活動に参加し、小、中学生や指導者らを対象に講演を行った。現役引退後、子どものケガ予防に取り組んでいる。連携している医師が、実際にエコー診断や触診で肘のケガの早期発見に努めた。

 「子どもはすべてのスポーツの宝。子どもを守るのは、大人の仕事。活動を九州方向にも広げて、全国で活動していきたい」。

 来オフ以降も継続する方針で、本拠地となる九州方面にもケガ予防の輪を広げる考えだ。「肘や肩の故障で野球ができなくなる子がいる。オフになって、顔を出して、積極的に話していきたい」。

 この3年間は積極的にアマ球界と交流を持った。テレビ番組「熱闘甲子園」のキャスターも務め、高校野球も見た。「高校野球ぐらい一生懸命やれば、プロ野球はもっと人気が出る。毎日はできないかもしれないが、そういう思いをもってやってほしい」。プロの豊富な経験に加え、アマ球界との触れ合いで大きな財産を得た。「5年後、10年後の野球界はどうなるのか。検診の重要性を認識してもらえれば…」。大きな使命を胸に、新年から工藤監督は魅力あるチーム作りに本格着手する。【田口真一郎】