これもプロの洗礼?

 西武のドラフト1位、高橋光成投手(17=前橋育英)が、迷子になった。8日の午前11時少し前、ドラフト2位の佐野泰雄投手(21=平成国際大)とともにロードワークに出かけた。チーム内で逆多摩コースといわれる約6キロのコース。30分もあれば戻って来られるはずなのだが、予定時刻を過ぎても戻る気配は全くなかった。

 出発前から不安はあった。前田スカウトから「携帯を持って行った方がいいんじゃないか?

 まあ、迷ったら来た道を帰って来れば大丈夫か」と声をかけられ、あいまいにうなずきながら走りだした。渡辺久信SDが「こりゃ行方不明だな」と心配していた午後0時40分過ぎ、へとへとの表情で、ようやく戻って来た。

 高橋は「迷子になってしまった。僕が誘導してしまいました」と、渡辺SDらに報告。左に曲がるべき分岐点で右に行ってしまった。佐野は「西武ドームがどんどん離れていって、つらかったです」。軽いランニングのはずが走行距離は14キロ超。今日からの新人合同自主トレに向け、帰還後は入念なストレッチを行った。

 前日はモデルのようなファッションで入寮し、晴々とプロの第1歩をスタートさせた。ロードワークに出る前には、真新しい「L

 Kouna」の文字が入った紺色のグラブを使ってキャッチボールやノックをこなし「西武の施設で初めて練習して、新鮮な気持ちです」とうれしそうだった。しかし、思わぬハードワークを強いられたロードワーク後は「疲れました」と、さすがにげんなりしていた。【竹内智信】