剛腕発見や!!

 阪神和田豊監督(52)が19日、西宮市内の鳴尾浜球場で行われる新人合同自主トレを視察し、ドラフト2位石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)のブルペン投球をチェックした。最速151キロを誇り、サイド気味に重い球を投げ込む。指揮官も捕手後方から投球を見入った。

 捕手を立たせてオール30球の試運転にすぎない。それでも初めて生チェックして、素質の高さを感じ取った。「キャッチボールに毛が生えた程度で、できあがる過程だけど面白い!

 力で押せるタイプじゃないか」とうなずいた。基本的には救援タイプだが、先発起用プランも浮上するなど、1軍キャンプ参加が濃厚な状況。「石崎株」は高騰する一方だ。

 前日18日から2日連続のブルペン入り。和田監督が後ろで見ていても、気にする様子もなく、頼もしく映る。「そのあたりは特に。昨日より今日の方が力が入りましたし、いい球を投げられたかな」と堂々たる受け答えだ。プロでの勝負を前にビジョンも鮮明だ。

 今後は新球にもチャレンジする予定だという。「大きくずらすというか、ツーシームやカットボール、これまで投げていなかった、ちょっと変化する球を投げていきたい」。戦うためになにが必要か、冷静に見極めようとする姿勢もプロ向きだろう。「三振は男のロマン」と、しびれる名言を吐くルーキー右腕から、ますます目が離せなくなってきた。【酒井俊作】