マーリンズ入りが秒読みとなっているイチロー外野手(41=ヤンキースFA)が、古巣オリックスの新人選手に向けて出血大サービスの「イチロー講座」を開いた。21日、自主トレ中のほっともっと神戸であいさつを受けるとフリー打撃を披露。さらに野手3選手に自らのバットで打たせ、キャッチボールまで行った。異例の大盤振る舞いで、将来の有望株に貴重な財産を残した。

 オリックス新人は全員が緊張の面持ちだった。かねて尊敬するドラフト2位の宗(むね)佑磨内野手(18=横浜隼人)は「イチローさんが大好きです」と目の前で大胆告白。「夢か幻か。画面で見ているような感じ。本当に感無量です」と感激しきりだった。同7位西野真弘内野手(24=JR東日本)は「イチローさんのバットはずっしりと重く感じた。体全体を使い、1球1球を大事にしているんだなと思った。インパクトの音がすごかった」。キャッチボールした同8位小田裕也外野手(25=日本生命)は「腕のしなりがすごい。1球目から強い球を投げてこられたんで、張り合おうと思った。雲の上の存在。オーラがすごかった」。本屋敷コーチによると、イチローは小田の肩を絶賛していたという。