宜野湾に紅一点の花が咲いた。球界史上初の女性オーナーに就任したDeNA南場智子オーナー(52)が1日、沖縄・宜野湾での1軍キャンプを視察した。午前中はスーツにジャンパー姿でブルペンに向かい「初めて見て感動しました」と三浦、久保、山口、井納らの投球練習を間近で見守った。選手たちの仕上がりについても「野球のことは分からないので」と前置きしながらも「すごくいい感じに見えました。あのボールを(捕手が)よく捕れるなとも思いました」と目を丸くした。

 さらに、午後はカジュアルなワンピースに着替えて、メーン球場に移動。新キャプテン筒香、梶谷のフリー打撃をケージ越しに見守った。「(筒香は)今までの優しい顔つきが変わって、締まった感じがした。すごかったですね」と、52スイング中9発の柵越えを披露した若き主砲にうっとり。昨年に続くキャンプ地視察で選手たちの動きをチェックし「かっこいいですね」と優しく笑った。

 宿舎でも選手とのコミュニケーションを重視した。「同じ釜の飯を食って、若々しい、すがすがしい、真っすぐな人が多いなと感じた。人としての吸収力はいい発見だった」と選手たちを母親のような愛情で包みこんだ。中畑監督も「オーナーの22歳の時の写真を見せてもらったんだけど、すごくかわいい。モテモテでしょうがなかったと思うよ。今日はグラウンドに華があったね」とメロメロ?

 だった。球界唯一の女性オーナーならではの振る舞いがチームに活力と刺激を与えている。【為田聡史】